六畳間のアパート

手荷物は嘘以外の気持ちと少々の自信過剰

社畜とロードレースの葛藤について

黒糖です。

今年もpayaneco氏(@payaneco)のロードバイクアドベントカレンダー
参加させていただくことになりました。

2018年からの参加で、かれこれ5年目になります。
はじめて参加したときが20歳だったことを思うと感慨深いものがございます。

また、それだけ歴史のある行事に毎年参加できていることが非常に光栄でございます!

 

 

 


はじめに

筆者の話を少しだけさせてください。
私は黒糖いろうというハンドルネームでTwitter拠点(?)に活動をさせていただいている
ホビーレーサーでございます。
年齢は昨日で24歳、社会人でいうと2年目です。
ホビーレーサーといっても、怪我と過労でなかなか自転車に乗ることができず、
今年は1度もレースに出ることができませんでした。(悲しいね)


今回は、この「過労」と、その中で自転車を続けようとする葛藤についてお話できればと思います。

ものすごい自分語りになってしまいますが、同じくブラック企業に従事する方に届けば幸いでございます。


過酷な労働環境って、どんな感じ?

また筆者の話を少しさせていただきます。
私の労働環境ですが、定時8時~17時で、デフォルトで時間外労働が45時間、多いときだと70時間が3ヶ月続くこともございました。

ついでにいうと怒鳴る、ミスした場合晒し上げされる、人格を否定されるような暴言を吐かれる等々パワハラもすごく、おおよそこの世の地獄に近い環境でした。


その中でも1日の流れをタイムテーブルに起こすと、

 

 

1日2時間残業の場合
7:00 起床
7:20 出発
8:00 始業開始
19:15 退勤
19:50 帰宅

 

1日3時間の場合
7:00 起床
7:20 出発
8:00 始業開始
20:20 退勤
20:50 帰宅

 

1日4時間の場合
7:00 起床
7:20 出発
8:00 始業開始
21:20 退勤
21:50 帰宅

 

 

このようなスケジュールになります。

正直いうと、ここから自転車やるのは結構骨が折れるというか、
練習方法は考えないといけないなぁという感じでした。

 

もちろんこれ以上過酷な環境で労働されていて、その中で自転車を続けていられる方も多数いらっしゃると思います。

 

ただ、僕はこの環境下で続けることは非常に苦しかったなぁというのが素直な感想です。


この労働環境の中で自転車を続けた具体的な方法

1.帰宅即練習できる環境を作る


社会人当初は、早朝トレーニングを行っておりましたが、これはめちゃくちゃキツかったです。
自分は夜型人間のようなので、残業が続いても夜練習を主としていました。

ただ、どれだけ強い意志をもってしても折れてしまうことは多々あるので、
言い訳できない環境を作るために通勤車の中に練習ウェアを入れておき着替えたから帰宅→そのままローラーという流れを作っておりました。

帰宅したらあとはシューズを履くだけ、これで練習開始です。

スーツを着たら仕事モードに入るように、ピチピチウェアに袖を通せば
たちまち戦闘モードに入るわけです。

この方法でなんとか練習を継続しておりました。

 


2.ご飯は冷凍食品→nash で統一

基本的にセブンイレブンの冷凍惣菜にお米だけ自分で炊いて、供え物としてちぎったキャベツを添えておりました。

これは食事のレパートリーが本当に貧しく、タンパク質も足りず脂質過多になるケースが多いです。

そのため、最近巷で話題の冷凍食品サブスクのnashを多用しておりました。
正直なお話をすると、あまり美味しくはありません。
ただ、最低限の栄養バランスも取れており、時間がない中でのトレーニングをする上では非常に助かりました。

 

だいたいこのトレーニングを1月~6月ごろまで続けておりましたが、無理も祟り持病の椎間板ヘルニアが悪化して自転車に乗れなくなってしまいました。


私生活、仕事との葛藤

起きる→仕事をする→自転車乗る→寝る
このサイクルの中で生きていると、色々な葛藤が起こります。
「このままこの生活でいいのか」

「結婚とか、出来んかもしれん!!」

「普通に友人と遊んでいた方がいいかもしれん!!」

などなど。本当に様々な葛藤が起こります。

 

この生活をずっと続けていると生きている心地がしないというか、自分がどこに向かっているかもわからない感覚に陥ります。

それに加え、怪我も悪化して唯一の心の拠り所であった練習に打ち込むという行為もできなくなりました。

 

30になってとき、このままで何が手元に残るのか...なども考えてしまいます。

 

一方で周りには色々なものを捨てて自転車に打ち込んでいる人たちも多数見受けられます。

この人達は本当にすごい、自分はここまではできんかもしれんなぁ、と思い始めました。

 

当時付き合っていた彼女からも「そこまで無理しなくてよくない?」「もう普通に遊ぼうよ」みたいに諭されることもありました。

 

確かに自転車やめて彼女と遊んだり、普通に友人と遊んでちょっと大変な仕事を頑張るくらいのほうが一般的な幸せとされるものに近づけるのではないかなぁと考えておりました。

 

それでもやっぱ自転車やりたいなぁ

色々考えた結果、怪我してでも自転車やりたいなぁ...と。

まだ自転車諦めたくないなぁ、満足するまでやりきりたいなぁと、強く思いました。

 

ホビーレースだけでなく、根気詰めたロングライドやその他力を入れて取り組む趣味は、楽しいことよりも辛いことのほうが多いものです。

やめてしまいたい、最初からこんなの知らなければよかったのになぁ、と思うときもあるかと思います。(僕はちょくちょくありました)

ただ、目標としたものを達成したときに快感を知ってしまっているからやめるにやめれない。またあの快感を味わいたくて仕方ない。

 

このまま怪我治らんかもしれん、30になったとき何も残っていないかもしれん、それでもやっぱ引き返したくないなぁ、これからの生活のほとんどを自転車に捧げてでも目指している場所まで行きたいな、と。

 

 

転職へ

劣悪な職場環境から抜け出すべく11月ごろから転職活動を開始。

幸い、まだ若いので多くの会社から内定をいただくことができました。

 

エージェントとの面談で、軸は「アフター5の充実」を再重視しました。

 

しっかり平日も練習できる環境にいって、これまでの無理な練習をせず済む環境に行くことを軸として転職活動をいたしました。

 

これはブラック企業あるある(僕の場合、正確にはブラック部署ですが)だと思うのですが、趣味より仕事を最優先、有給とって遊んでいることに価値などない、みたいなことを刷り込まれ続けていたので本当にやめてよかったです(;_;)

 

結局、仕事なんてどこまでいっても人生の自己実現のための手段でしかないし、僕の自己実現は目指しているレースに出て優秀な成績を収めることですので、そのためには環境を変えるということは必要不可欠だなと。

 

最後に

人生、すべて総取りは難しく、なにかを成すにはなにかを捨てる覚悟も必要になってくると思っております。

もちろん、それをなくして全部取れる人もいるかもしれませんが、自分は難しかったです。

 

自転車という趣味は非常に素晴らしいものですが、これに打ち込むがあまり捨てるものがでること、それを許容できるかどうか。

 

自分はもう少しだけ生活を自転車に振り気味で過ごしてみようと思います。

 

 

本当は今年のロードバイクアドベントカレンダーではレースの優勝記事とか書けたら!と思っていたのですがこのような社畜の自分語りで終わってしまい大変申し訳ございませんでした。

 

来年こそは、ここに皆さんのように役立つ情報を載せることができればと思います。

 

 

最後になりますが、毎年このような楽しい企画を運営してくださっているpayaneco氏、ありがとうございます。

また来年も参加することができればと思います。

 

これを読んでいる社畜の皆さんの自転車ライフが少しでも明るくなることを心より祈っております。